2021年02月22日
キプロス紀行 ~ 憧れのレフカラ村に入りました。

二へドンがキプロス旅行を思い立った理由
は、第1番は、国家を分断しているグリーン
ラインを越える事。 そして第2番目は、レ
フカラ村です。 ツアーの最終日にレフカラ
村観光が入っていたので朝からワクワクして
いました。 10:25にレフカラ村に到着しま
した。 小さな村で、大型観光バスが入れる
場所が限られる為、少し離れた所でバスを下
りてレース屋さんに向かって歩きます。 レ
フカラ村では建物には必ず白い岩を使わなけ
ればならないと言う決まりが有るので、確か
に歩いて行く道沿いの塀も全部白い岩を積み
上げています。 煉瓦とはまた違った雰囲気
で、鹿児島県の知覧や沖縄の民家が並ぶ長閑
な村の雰囲気に通ずるものが有ると思いまし
た。 或る一軒のお宅の白い岩塀から、ブー
ゲンビリアがこぼれる様に咲いていました。
このブーゲンビリア、ハワイや沖縄等、
リゾート地でよく見かけますが、原産地は中
央アメリカや南アメリカの熱帯雨林です。
1768年にブラジルを探検したフランス人の
ブーガンヴィルが見つけたと言う事で花の名
前がブーゲンビリアとなりました。 実際の

花だと思っているカラフルな周囲の花びらの
様な部分は、花を取り巻く「 苞葉( ほう
よう )」と呼ばれるものです。 インドの
アーユルヴェーダではブーゲンビリアの葉に
含まれるビニトールと言う成分が糖尿病に効
果が有ると使われているそうです。
花言葉は「 情熱 」「 あなたは魅力
に満ちている 」「 あなたしか見えない
」。07月26日の誕生花です。
通りを更に進むと、2枚目の写真の様な
素敵なパテオの有るお宅を見ました。 いい
ですねえ。 こういう一画、我が家にも欲し
いなあ。 二へドンはブログ記事を書いてい
ると、想いがむらむらと強く湧いて来る困っ
た性癖が有りまして、この記事も中断して、
ネット通販でガーデンテーブルセットの値段
を調べてしまいました。 もう少しで注文ボ
タンをポチ!とクリックしてしまう所でし
た。 危ない。 危ない。(笑) 1番安い
テーブルtとチェア2脚セットで( アルミ
製 ) 17,000円程度から有りました。
買う前に、もう少し家の中の片付けを進めな
いとね。 目指せ、キプロス・ライフ!!

ゴミ1つ落ちていない、とても綺麗な通りで
した。 二へドンはモロッコも大好きです
が、モロッコの街、マラケシュ、フェズ、青
い街シャウエン等、味の有る町の通りは、エ
キゾチック感満載ではあるものの、汚れが気
になる所でした。 あちこちに水やら何かの
液体がぶち撒けられ、ドアや壁にはグラフィ
ティと言う名のスプレーの落書きが有り、そ
れも加えての魅力なのですが、いやはや汚い
よね。 (笑) もう1度レフカラ村の通り
の写真をご覧下さい。 生活感が無い位のキ
レイさです。 村はご他聞に漏れず、高齢化
しているので、1日中家にいるお爺ちゃん、
お婆ちゃん達がせっせと掃き掃除をしている
のかもしれません。
村の名前のレフカラとは「 白い石 」
と言う意味です。 さすが、建物には白い石
を使うと言う規則が有る訳です。 鉄筋コン
クリートの建物が増えたら、レフカラ村を改
名しないといけなくなりますよね。 建物の
白壁や乳白色の路地の敷石などが、インテリ
ジェンスを感じさせます。 やはりキプロス
は、文化的にはトルコでは無い、モロッコで
も無い、ヨーロッパの一国なのだなあ、と思
いました。
*****「 キプロス紀行 ~ 憧れのレフカラ村に入りました。」 ・ 完 *****
2021年02月11日
キプロス紀行 ~ ヒロキティア遺跡のトイレで見たもの。

さあ、いよいよ本当にヒロキティア遺跡とお
別れする時間がやって来ました。 バスに乗
る前に必ず行っておかなければならないの
は、お手洗いです。 どこの外国でも、日本
の様に無料で使える綺麗なお手洗いが随所に
有るなんて考えられませんからね。 街中に
公衆トイレはまず有りません。 ショッピン
グセンターやガソリンスタンドのWCは有料
です。 美術館、博物館、遺跡の敷地内の
WCは無料の所が多いので、だったら利用致
しましょう。 日本人の奇妙な点は、外国人
と比べてやたらトイレが近いのです。 日本
人を対象にしたバスツアーは必ず2時間に1
回の目安でトイレ休憩を取りますからね。
そのくせ、多くの人が「 次の場所もトイレ
有るわよね? だったらその時に。」と行く
のを後回しにしようとするのです。何故?
ここが二へドンがいつも疑問に思う所です。
目の前にトイレが有るのだから、取り敢えず
利用して膀胱を空にしておけば、何か有った
時に困らないじゃないですか。 トイレが近
いくせに後回しにするのは本当に謎です。
さて 1枚目の写真はキプロス国内の

す。 イラストで示されているので一目瞭然
ですが、使用済みのトイレットペーパーは便
器の中に入れずに、設置されているゴミ箱の
中に入れなさいと言うのです。 これにはビ
ックリしました。 ゴミ箱に入れる習慣が有
るのは中国人だけかと思っていたからです。
これは、排水管が詰まり易いからなので、
ラルナカ空港のトイレで、トイレットペーパ
ーが半分流れずに残っている状態のトイレを
見つけました。 私達日本人のグループしか
いなかったので、日本人の誰かが犯人です。
二へドンは添乗員さんにご注進に行きまし
た。 「 トイレットペーパーを流している
人がいるから、注意した方が良いですよ。」
すると添乗員さんから衝撃の言葉が出まし
た。 「 流しても大丈夫ですよ。 掃除の
オバサンだってゴミ箱のペーパーをまとめて
トイレに流しているんだから。」 ええ~?
じゃあ、あの表示は何なの? 何の為の表示
なの? キプロスの七不思議の1つです。
2枚目の写真は、本当に最後のヒロキテ
ィア遺跡に別れの念を込めて撮影した物で
す。 バスの中から慌てて撮ったのでブレブ

撮らないと、ヒロキティア遺跡が見えなくな
っちゃうと焦りまくってしまったのです。
でもブレても撮っておいて正解。 まさかこ
の後、コロナで海外旅行が出来なくなるなん
て夢にも思いませんでしたからね。
10:13 にバスは出発しました。 次に
向かうのはレオナルド・ダ・ヴィンチゆかり
のレフカラ村です。
10:20 道路の両側は粘土質の白い岩が
迫って来ました。 レフカラ村の家は、この
岩を使わなければならないと言う規則が有る
のだそうです。
10:25 レフカラ村に到着しました。 レフ
カラ村は、ラルナカから南西約 40km の
山あいに有る小さな村です。 小さな村なの
で、便利な場所に大型観光バスが停められる
駐車場なんて有りません。 学校の校庭みた
いな敷地の横でバスを下りて最初の目的地の
レース工芸品を売っているお店まで歩きまし
た。 歩いている途中で二へドンの目を惹き
つけたのが 3枚目の写真の民家の壁です。
村の家には必ず使わなければならない粘土質
の白い岩って、これなんですね。 日本では
まず使われない建築材だと思われますので、
しげしげと見て来ました。 ヒロキティア遺跡の石積みとはまた違ったニュアンスの建物
で、キプロスっぽくて本当に素敵です。 レフカラ村も、キプロスで是非見てみたかった
村なので、これからの観光にワクワクします!!
*****「 キプロス紀行 ~ ヒロキティア遺跡のトイレで見たもの。」 ・ 完 *****
2021年02月09日
キプロス紀行 ~ ヒロキティア遺跡はまだ続くのです。(笑)

前回の記事で、ヒロキティア遺跡は見納めと
書きましたが、まだ写真有りました。(笑)
1枚目の写真は、現地に設置されている
説明版です。 このイラストを見れば、百聞
は一見に如かず。 言葉で説明すると
「 ヒロキティア遺跡の重要性は、集落を形
成していたと云う事だけでなく、その共同体
を守る為の城壁を張り巡らせている事。
組織化された機能的社会が存在していた
事を窺わせる。 」となります。
言葉だけで説明されると分かった様な分から
ない様な感じですが、イラストを見たら、何
を言わんとしているか、よく分かりますよ
ね。 集落を守る為に、草木や日干しレンガ
や石を使ってぶ厚い壁を造り、しかも城壁の
入り口から一直線に住居に行かれず、ぐるり
と迂回する様に通路が造られている。 この
考え方は、江戸時代のお城の造り方と、さし
て変わらないではないですか! 新石器時代
の人間が、こんな知恵を持って外敵から身を
守っていたなんて驚きです。 現代の私達の
方が頭悪いみたいな気がします。 石器時代
の人間は野蛮と思っている人が多いのは

無 」から「 有 」を作り出した創造性に
溢れた人々なのです。 丘の斜面と言う限定
された土地の中で城壁で囲むので、家と家は
密集しています。
Department of Antiquities と云うサ
イトに掲載されている写真が秀逸なので、是
非ご覧になって下さい。 集落を真上から撮
影した写真を見ると、集落の全貌が分かりま
す。 もう1つ見て欲しいのが発掘された埋
葬された人の骨の写真です。 円形の穴の中
に両腕両脚を折り曲げて胎児の様に縮込まっ
ています。 端には土器も置かれていて、死
者に対する敬意の念が見てとれます。 例え
ばチンパンジーやイルカが、どんなに賢いと
言われても、死んだ家族や仲間の埋葬はしな
い訳ですよ。 墓地からは偶像や祭礼用の什
器などの副葬品が出土しています。 祭礼と
いう事は、宗教の様な考え方が既に有ったの
ですね。
人々は簡単な農業や牧畜などで生計を立
てていた様です。 日本では「 縄文人は何
処から来たか?」とか「 弥生人は何処から
来たか?」と言う疑問が有りますが、キプロ

て、その時にキプロス島には存在しなかった
食用植物( 実の成る樹木等 )や動物を持
って来た様です。 人類が文字を使用する前
の先史時代・紀元前 7000年から紀元前 4
000年の遺跡が良好な保存状態で残っている
本当に奇跡の様な遺跡です。 何度も言いま
すが、二へドンがキプロスで1番ワクワクし
た場所が、このヒロキティア遺跡なのです。
アルファベットでは Khirokitia 或いは
Choirokoitia と書きます。
残念ながら日本人の観光客の中には、
このヒロキティア遺跡を「 つまらない 」
と言う人が少なからずいます。 いや、遺跡
がつまらないのでは無く、貴方の興味が無く
て、貴方の頭の中がつまらないのでしょう。
楽しみたい方はテーマパークでも行って行っ
て下さいよ~。 二へドンは旅行会社の企画
者に言いたい。
「 ヒロキティア遺跡は絶対に外すな!!」
あ、さて2枚目の写真は、ヒロキティア
遺跡の何度見ても素晴らしい城壁。
そして 3枚目の写真がヒロキティア遺跡の
遠望です。 こんな景色、フランスやイタリ
アの片田舎にも有りそうですよね。 この景
色だもの、高速道路から見えると言われても、なかなか気付きませんよね。
*****「 キプロス紀行 ~ ヒロキティア遺跡はまだ続くのです。(笑)」 ・ 完 *****
2021年02月07日
キプロス紀行 ~ ヒロキティア遺跡で見た植物。

ヒロキティア遺跡の敷地内には、人間が手
入れをしている素敵な花壇も有りますし、
1枚目の写真の様に雑草もびっしりと生えて
います。 遺跡に興味の無い方でも、植物ハ
ントが楽しめますよ。
1枚目の写真の植物は何と言う名前なのでし
ょうか? 遠目にはたんぽぽの綿毛の群生に
見えました。 近寄って行く途中にはチング
ルマの綿毛にも見えました。 近寄ってみる
と、ヒメジョオンみたいな感じでした。
この写真はヒメジョオンでは無いのですが、
日本の何処にでも咲いているヒメジョオンに
ついてのトリビアをご紹介します。 二へド
ンはヨチヨチ歩きの頃から、近所の至る所に
咲いていたので、とても馴染みの有る雑草で
した。 ただ、ヒメジョオンって、子供の舌
では発音し難いので、ヒメジオンと言ってい
ました。 ハルジオンと混同したのかもしれ
ません。 「 変わった名前だな。」と子供
心に思っていましたが、漢字で書くと「 姫
女苑 」だと、大人になってから知りまし
た。 ヒメジョオンは、明治維新の頃に日本
に渡来した帰化植物です。 北アメリカから

響が有るとされている「 侵略的外来種ワー
スト 100 」の中に含まれてしまっていま
す。 おやおや、今度ヒメジョオンを見たら
これ以上増えない様に、むしり取ってやらね
ば。 ヒメジョオンとよく似ていて区別が難
しい植物に、ハルジオンと言うのが有りま
す。 細かい違いが幾つか有るのですが、
1番分かり易いのは、茎を折って中を見る事
です。 ハルジオンは茎が空洞になっていま
す。 但し、ハルジオンは別名「 貧乏草
」。 折ったり摘んだりすると貧乏になるそ
うです。 貧乏で思い出したけど、英語で
bimbo と言う言葉が有ります。 女性を侮
蔑する言葉で、「 魅力的な容姿をしている
が頭が空っぽ 」と言う意味です。 ハルジ
オンと貧乏とbimbo 、中身が無くて空っぽ
と言う奇妙な偶然で繋がっておりました。
2枚目の写真は、前回の記事で書いた
イナゴ豆の木です。 茶色くて地味なので、
分かり難いですが、大きな実が沢山付いて
います。 前回の記事で「 地中海食 」に
ついて触れました。 詳しく述べていなかっ
たので、ここで書きたいと思います。

る地中海食の特徴は、
☆ 果物や野菜を豊富に使用する。
☆ 乳製品や肉よりも魚を多く使う。
☆ オリーブオイル、ナッツ、豆類、
全粒粉など未精製の穀物をよく使う。
☆ 食事と一緒に適量の赤ワインを飲む。
ハーバード大学公衆衛生大学院と
WHO が1993年に作成した資料で、下記の
食べる頻度の推奨が出ています。
☆ 毎日飲む - 水。
☆ 適度に飲む - ワイン。
☆ 毎日 - 運動、誰かと一緒に食事。
☆ 毎日毎回の食事 - 上記の地中海食の
特徴に挙げられている物。
☆ 月に数回 - 牛肉や豚肉、お菓子や
ケーキ等のデザート。
3枚目の写真は、ヒロキティア遺跡を出発す
る時に名残り惜しくて、最後の1枚を、と思
って撮った後ろ髪引かれる1枚です。
この遺跡に暮らした人々が、何に喜び、何に
怒り、夢や希望と云った物を持っていたのか
想像は果てしなく広がりました。
さようなら、ヒロキティア遺跡。
また近い内にお会いしましょう!!
*****「 ヒロキティア遺跡で見た植物。」 ・ 完 *****